Liberaware、狭所空間点検用小型ドローンの進化型IBIS2を展示！進化したIBISとは
関西ドローンスクールこんにちは
当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
今回はJapan Drone 2023にてLiberaware社が新型IBISを発表したことについてお伝えいたします。
IBISとは？
IBISは狭小空間用ドローンの一つであり、一般的なドローンより小型なものを指すことが多く、狭い空間内でも問題なく飛行させることができます。
外形寸法約20cmの小型ドローン IBISは、狭い・暗い・危険な場所の点検・計測専用の機体となっており、製鉄施設や鉄道施設、工場等の屋根裏点検などさまざまな狭小点検で採用されています。
点検用の足場を組む必要がなくなり、高温や閉所といった危険な場面でも点検をすることができ、コスト削減や従業員の安全確保に役立てられる他、何よりも点検結果を動画や点群、3Dマップなどでデジタル化できるため、過去の点検結果との比較や情報の共有が効率化されます。
今回バージョンアップされたIBIS2では、独自の超高感度カメラの画質が向上し、前面LEDランプの輝度も向上したため更に鮮明な点検映像の撮影が可能になりました。機体ボディも一新し、ポリカーボネイトの軽くて柔らかい樹脂素材を使用しています。
凹凸の少ないラウンドフォルムで引っかかりを減らすとともに、天井に機体が張り付いても動作できるようになっており、設計時点で壁に接触してもひっくり返ったり壁に張り付いたりしない飛行制御が施されています。
万が一、接触や衝突で機体がひっくり返って墜落しても243gの軽量なので損傷は最小限に留めることができ、ひっくり返った機体も「タートルモード」で元の向きに戻し再離陸することも可能になっています。
加えて、バッテリーも2セルから3セルに高出力化され、飛行安定性の向上とともに飛行時間も従来の8分から11分に伸長されました。旧IBISは実質点検時間は4〜5分だったところ、最大飛行時間が11分となったIBIS2では8分程度は実際の点検に当てることができます。
機体の前後・上下には距離センサーがついており、壁や障害物までの距離をリアルタイムで操縦者のFPV映像へ数値表示できることから、映像からはわかりにくい距離感や、確認できない上下・後ろの天井・床・壁までの距離感を補うことができるので、操縦者はより安全かつ効率的に機体を操縦できます。
機体下面にも距離センサーがあり、正面を向いたカメラのFPV映像を頼りに操縦する場合は、天井や床までの距離がわかりにくいため、壁や天井に接近しすぎるリスクがありますが、そのようなセンサーが距離を算出し接近による墜落のリスクを低下できます。
プロペラは旧IBISが上向きだったのに対し、IBIS2では下向きに変更されました。他にもモーター自体が防塵仕様となっており、通常のドローン用モーターでは砂やホコリが入り回転しなくなってしまうような環境でも問題なく飛行できます。
操縦用プロポにもホコリが入りやすいスティック周りが防塵使用になっており、操縦者はモニターに映し出される機体からのFPV映像を頼りに操縦できます。
入り組んだ施設で電波が届きにくいところは、自社開発の「エクステンションアンテナ」が無線中継機の役割を担って最適な電波状態を維持することも可能になりました。
最後に
IBISは「Japan Drone ＆ AAM Awards 2023」にてハードウェア部門で最優秀賞を獲得しております。
前モデルで現場活用のフィードバックを丁寧に収集し反映した結果を、IBIS2の研究開発に使用することでユーザービリティがさらに向上したドローンの完成にたどり着きました。
今後も狭小空間点検用ドローンの先駆けとして幅広く活躍する場面が増えていくでしょう。
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